公式ブログ

全ての記事一覧

宇宙飛行士のように無重力の世界へ

天文宇宙検定委員会では、

イメージキャラクターの愛称を募集しています。

太陽系王国の惑星キャラクターに、
かわいい名前をつけてあげてください

 

応募者のなかから抽選で、

一般財団法人 日本宇宙フォーラムが提供する

無重力実験フライト」に4名様を無料ご招待。

または、図書カード(500円)をプレゼントいたします。

 

『あん? 宇宙に連れてってくれるの?』

と思われたあなた。

いや……それはチョット、

費用的に無理なんです、はい(ごにょごにょ。汗)。

 

『無重力実験フライトって何? 面白そう』

と思われた、好奇心旺盛なあなた、

あなたに御説明いたしましょう。

機内でフワフワ浮いてます

 

百聞は一見にしかず。

上の写真のように、飛行機の中で、

人がフワフワ浮かんでいる映像を

テレビでご覧になった方も多いのでは?

 

「無重力実験フライト」とは、

飛行機で人工的に無重力環境をつくりだすフライトのことで、

放物線飛行(パラボリックフライト)ともいわれます。

 

遊園地にある「フリーフォール」で、

落下中に、体が一瞬、ふわっと、

軽くなった気がした経験、ありませんか?

 

自由落下している物体の中は、

ほぼ無重力状態になります。

(厳密には重力が全くなくなるわけではないです)

 

放り投げられたボールが、

放物線を描いて落下するときも同じです。

もし、このボールの中に人が入っていれば、

無重力に近い状態を体感できるというわけです。

 

「この無重力状態をもっと長く持続できないか?」

「そうだ! 飛行機を使えばいいじゃん!」

(そんなやり取りがあったかは定かではないですが)

 

飛行機で加速して上昇、エンジンをアイドリングにする、

つまり、放物線を描くようにフライトすると、

20秒間程度の無重力状態(正確には、微小重力環境)を

実現できるというわけです。

 

1回の飛行で、5回から7回、

無重力状態を体験できるそうですよ。

 

実際に体験された方々の感想は、

こちらのページに紹介されています。

 

応募要項など詳しくはこちらです。

天文宇宙検定イメージキャラクター愛称募集

 

一生のうちで、そうそうできる体験ではないです。

ぜひ、ご応募ください。

 

 

神山天文台へ

7月9日、猛暑の京都。

京都産業大学・神山天文台を見学させていただきました。

 

京都産業大学は、

京都駅から地下鉄とバスで約30分、

市街地の北、上賀茂神社近くの山腹にあります。

 

ゆえに、

キャンパスを渡る風も心地よい……かと思いきや、

京都は、どこ行っても暑いです。

平気な顔して街をゆく京都人、すごいです。

 

「暑いよお、暑いよお……」と、

小声で、念仏のように唱えながら、

急傾斜のキャンパスを上っていくと、

頂き近くに、そびえる天文ドーム発見。

 

緑の奥から天文ドームがのぞきます

天文台の正面入り口

見下ろすと市街地

 

神山(こうやま)天文台は、

大学創設者の荒木俊馬博士が、

宇宙物理学・天文学の研究者であったことから、

2015年の創立50周年を見すえて建設が計画された、

国内有数のスペックをもつ天文台です。

 

「荒木望遠鏡」と名づけられた望遠鏡は、

国内私立大学では最大級クラスの

口径1.3mの反射式望遠鏡。

その集光力は肉眼の5万倍だそうです。

口径とは、光を集める鏡の直径のことです。

望遠鏡は2010年4月1日から運用。

望遠鏡だけで重量は11トンありますが、

経緯台式で、動きます(あたりまえですが)。

望遠鏡自体が、上下にうなずくように動き、

そして左右に回転して、狙いを定めます。

動く精度は、角度にして約0.001°だそうです。

 

 

こちらが接眼部分。

接眼レンズを取り付けてのぞきます。

本日は取り外されておりました。

 

 

この月の写真は、天文台の研究員さんが、

接眼レンズに携帯電話のカメラレンズを密着させて

撮影したものだそうです。

クレーターまでくっきり美しく写っています。

 

 

『こんなふうに月が見られるといいなぁ。

荒木望遠鏡って、幾らくらいでつくれるのかなぁ』と、

お尋ねしたところ、

総建設費は10億円くらいで、

望遠鏡だけで2億円くらいだそうです。

『……ふ、ふぅーん。自宅用にはちょっと無理かな』

(嘘です。「ちょっと」どころじゃありません)。

 

 

神山天文台では、

土曜日に、入場無料、予約不要で、

施設見学ができる一般公開をされています。

また、天文学入門講座などのイベントも企画されていて、

荒木望遠鏡を直接のぞいて天体観望できるそうです。

スケジュールなど詳しくは、

神山天文台ホームページでご確認ください。

 

 

京都のような大きな街のすぐ近くに天文台があるなんて、

とても素敵なことですね。

 

♪街を見下ろす天文台は夢に一番近い駅なのね♪

80年代のアイドルヒット曲を思い出しましたー。

今度は、ぜひ、夜にお邪魔したいです。

天文学を学べる大学合同説明会

6月23日(日)、佐賀県立宇宙科学博物館にて開催された

天文学を学べる大学 合同説明会」に参加させていただきました。

 

早朝から大嫌いな飛行機に乗って一路佐賀へ。

機内では、機体のバランスが崩れないように、

シートの上で、身じろぎひとつしないでたどり着いた佐賀空港。

まさか、この歳で進学説明会に参加することになろうとは……。

 

 

さて、たどり着いた会場の最寄駅である武雄温泉駅は、

『会場を間違えたか?』と思ってしまうほどの静かな山間の街。

そこからさらに、タクシーで、緑濃い山の中腹を目指します。

山間から現れた科学館は、

『あのー。どちらの科学戦隊の秘密基地ですか?』

といった奇抜でモダンな佇まいの建物。

 

 

会場の駐車場にはすでに車やバスが多数。

年間25万人を集める人気スポットなんだそうです。

 

 

『こんなへき地での説明会なんて(すごく失礼、ごめんなさい)、

参加者は10人くらいでしょー』という予想を裏切って、

説明会会場は、席が足らずに、人があふれ出てました。

そして、皆、真剣な眼差し。

「JAXAで働くにはどこに進めばよいですか?」などという

積極的な質問も出たそうです。

うーむ。最近のこどもさんは、しっかりしてますねぇ。

 

 

各大学の代表者が、スクリーンに映し出される資料を解説しながら、

どんな研究をしているのか、

卒業生がどんな就職先に進んでいるかなど、

詳細なお話が続きます。

 

 

早起きしたせいで、腕組みしたまま、

ともすると睡魔で幽体離脱しかねない私の横で、

真剣にメモを取る少年少女。

夢に向かって一生懸命です。

漫然と学生時代を過ごしてしまった私は、

本日現在、こんな大人になりました。あぁ、ごめんなさい。

 

 

さて、せっかく来たのだから、館内も見学して行きましょうと、

図々しくも、うろちょろ見学をさせていただきました。

 

 

館内は、日曜日ということもあって、かなりのにぎわい。

小学生くらいのお子様を連れた家族連れが多かったようです。

館内には、さわったり、体験できる展示物や

参加できるイベントが多くて、退屈させる暇を与えません。

やどかりだってさわりほうだい。やどかりもやさしくしてほしいそうです。

 

 

そして、これが宇宙発見ゾーンの入口。

舞浜の某遊園地のスペースなんとかを彷彿とさせます(失礼です、ごめんなさい)。

 

 

なかでも、私の心を射止めたのは、コレっ!!

その名も「宇宙トレーナー」。

『あぁぁぁぁぁ。体感してみたい……』

心ひそかに野望に燃えるおっさん。

あん?身長制限があるの?

『ノープロブレムっす。もう背が伸びることはないがな、ふっ』

 

 

でも並んでいるのは、小中学生ばかり。

列が途切れることはありません

子連れでもないおっさんが並ぶのは、ちょっと、どうなんだろう。

『誰かのお父さんのふりをして並んじゃおっかな、でもなぁ』

など、逡巡しつつ、諦めきれない往生際の悪い私は、

プラネタリウムの上映時間まで、

この装置のまわりをウロウロしてました。

あぁぁ、自分の分別くささが憎い。

 

 

建物の丸いドームの中にはプラネタリウムがあります。

撮影はできなかったんですけど、最近のプログラムはすごいですね。

オーロラを疑似体験できました。

ちょうど、その日は、スーパームーン。

最も小さく見えるときの満月とスーパームーンの満月を

並べて比べられるなんてプラネタリウムくらいですよ。うん。

 

 

んでもって、

科学館といえば、売店。

何やら怪しい(重ね重ね失礼)サイエンスグッズがてんこ盛りです。

財布のひもがついつい緩んでしまいます。

 

 

本も、幼児向けから大人向けの写真集までの充実ぶり。

『素敵な本との出会いがあるかもしれませんねぇ』

などと、急に編集者ぶってみる。

さっきまで「宇宙トレーナー」を指加えて見てたのは誰だ。

 

 

一方で、こういう売店が、

お父さん、お母さんを悩ませるのは、昔も今も変わりがないようで、

「そんなモン買っても、あんたは、すぐに飽きるばってん!(九州弁はてきとーです)」

と、いずこの行楽地でも目撃できる親子の攻防が繰り広げられておりました(笑)。

 

 

わらわらと、ありんこのように商品にたかっているお子達を、

「ちょっとごめんね」などと、かき分け、

彼らの羨望と嫉妬のまなざしを心地よく浴びながら、

私が大量購入したのは、佐賀県立宇宙科学館オリジナルのお菓子

「宇宙人のなみだ」。

おいしかったそうです(メレンゲ菓子みたいでした)。

編集部の優秀な頭脳たちの疲れを癒すべく、甘いものを大量購入した優しい私。

別にフラフラと遊んでしまって、後ろめたいわけではありません。

 

 

「火星人のおやつ」とかいうのもありました。

やっぱいいです。佐賀県立宇宙科学館。

 

 

帰りの飛行機では、

雲海の上で、スーパームーンのでっかいお月様と、

デートをしながら、やはり身じろぎひとつしないで

帰ってまいりました。

とても楽しかったです。

(何しに佐賀まで行ったんだっけ?)

 

 

2013年~2014年版 2級・3級テキスト

明日、12日(水)。
『天文宇宙検定公式テキスト2級 銀河博士《2013年~2014年版》』と、
『天文宇宙検定公式テキスト3級 星空博士《2013年~2014年版》』が、
書店発売されます。

2013年~2014年に開催される
天文宇宙検定の受験用テキストです。
(4級は、昨年のテキストから出題されます)

『ごっそり新しい内容になっているに違いないわ!』
そんな御期待は、すっぱり裏切って、
大幅に、ごっそり、全面改訂、とはなっておりません。
天文宇宙検定委員会の先生方は、
『昨年のリベンジを!』という方にも優しいんです(?)。

改訂された箇所は、
学術的に裏付けのあるものについて、
最新の数値や観測成果を反映し、
時事問題を差し替え、
章末問題を全部入れ替え、
……一見、わかりづらいのですが、
結構、変更していますね(汗)。
本当に先生方が、やさしいのか怪しくなってきました。

では、本になる前の「ゲラ」段階のものですが、
中身を少しご紹介いたします。

3級6章より

3級は、小学校高学年の方にも挑戦していただけるように、
フリガナを大幅に増やしました。
天文学って特殊な読み方をする語句が多いですものね。

かくいう言う、わたくしも、
いまだに「がいわくせい」なのか「そとわくせい」なのか、
口にする前に一瞬、言いよどんでしまいます。
それって、天文の担当編集者としてどうなのだろう。

3級テキストの内容は、
中学までに学ぶ天文学の知識、
そして、天文宇宙関連の時事問題が中心です。

今回から、2級には、宇宙工学の分野、
おもに、ロケットのしくみや人工衛星の種類などに関する章が、
1章分、追加されました。

ご購入の際には、旧テキストと間違われないように、
ご注意ください。

詳細はこちらから。
『天文宇宙検定公式テキスト2級 銀河博士《2013年~2014年版》』
『天文宇宙検定公式テキスト3級 星空博士《2013年~2014年版》』

『三鷹・星と宇宙の日 2012』へ行ってきました

10月26日(金)、27日(土)に、

国立天文台で『三鷹・星と宇宙の日 2012』が

開催されました。

 

講演会や天体観望会が催され、

普段見られない施設も見学できるんです。

 「三鷹」といえば、国立天文台のある星のまち。

普段は、木立に囲まれ、静かな天文台も

今日は、とってもにぎやかでしたー。

夜には、このグラウンドで、天体観望会が開かれるんです。

きょろきょろしてたら、思いっきりギンナン踏みつぶしました(泣)。

くさかったっす。

光学メーカーさんも出展されてまして、

望遠鏡をのぞかせてくれます。

このVIXENさんの望遠鏡は、

自動追尾装置付きの上位機種だそうです。

ぼくのお小遣いでは、

ちょっと(?)手がでないので、のぞくだけー。

こちらの50センチ反射望遠鏡では、

ベガを見せてもらえます。

青空にダイヤモンドみたいにキラキラして

なんとも不思議な感じでした。 

昼間でも綺麗に見えるんですね。

 こちらのほのぼのブースでは、

おまんじゅうとびわ茶で腹ごしらえ。

 この建物は、広い敷地の森のなかに、

ひっそりたたずむ太陽塔望遠鏡。

通称、アインシュタイン塔。

太陽の精密分光観測を行うために、

1930年(昭和5年!)に建てられました。

 

以前からね、ここに登ってみたかったんです。

編集者として仕事でお邪魔するときも、

外から見ることしかできないですから。 

 この装置は、塔のてっぺんにあるシーロスタット。

口径65センチの平面鏡2枚で、

太陽を追尾する装置だそうです。

年代物ですねー。

 

アインシュタイン塔は、

太陽の重力によって、

太陽光スペクトルの波長が、

わずかに長くなる現象、アインシュタイン効果の検出を

目的に建てられたのですが、

その目的は果たせなかったそうです。

 

でも、戦後日本の天文物理学の

輝かしい功績を支えた記念碑的な建物で、

1998年に国の登録有形文化財に指定されたそうです。

 

さてさて。

秋晴れの休日のお出かけ先としてお薦めの

「三鷹 星と宇宙の日」ですが、

事前にスケジュールを見て、

回る順番を決めておくと、

さらに楽しめるのではないでしょうか。

 

来年は、誰か誘って行きたいなぁ。